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    妊活最前線 人には愛する力がある

     結婚して、当初はハネムーン気分でスタートラインを飛び出すわけだが、とりあえず妊活とか将来のマイホームを夢見て頑張って前進する。しかし、必ずしもうまくいくわけではない。男の場合は相手を幸せにするためにまず生活を安定させなければならない。そういう気持ちでいるのだ。だが会社だって成長し続けるわけではないし、競争社会の中で順調に勝ち進んでいける保証があるわけではない。挫折は誰にだってある。

     先日、横町の囲碁大会で、お互いちっとも上手にならない碁敵の話によると、われわれの若い頃、社会に出るまでには、なにをやってもとりあえず飯を食っていけるくらいの経済成長の中にあった。結婚したとたんにオイルショックがあって、会社を辞めたのはいいが、求人ゼロ、まったく職に就けない状態になったという。それでしばらくはアルバイトのようなことをして、夫婦で生活を支えながらその日その日を過ごして行ったのだそうだ。
     
     とりあえず生活を支える何かの資格を取ったものの、薄給の自分の力のなさ、妻を幸せにできない口惜しさの中で、彼はコンプレックスに打ちひしがれた。そして転職を繰り返した。そのうち妻の心が離れた瞬間のことは気づかなかった。彼は妻の両親の前で別れるのか、どうするのかと突き詰められた。そこまで行っちゃったんだね。

     この先、彼は(実は今でも)彼女を十分に幸せにしてやれたとは思っていないという。それはともかく、結局彼はその妻と、子供も授かったし、住処も持てたのだ。
     
     そういって碁を打つたびにいろいろ変わる彼の人生は、相手の勝負の集中力を外す高等手段だから油断がならない。目線が右上にある時には、実は左下の方を狙っているのだ。

     「なぜ、自分が生きてこれたのかと考えると」

     と彼は言う。

     「自分は悪いことを何もしなかったからだ。私は他人をだますようなことは何もしなかった」

     と言いながら囲碁の勝負では相手をだますような手ばっかり打ってくる。

     「本当かね」

     「うーん、まあ悪いことも多少はした。しかし金のために他人を不幸にするようなことはなにもしなかった。度胸がなかったと言えばそれまでのことではある」

     「碁を打つ時には、相当あくらつな手を打ってくるくせに」

     「一歩前進するためには信用という隠れた財産が必要なのだ。貧乏人にも法外な金を貸すような経済成長の波がやってきたときに、それこそが本当の財産になるのだ。だから悪いことはしてはならない」

     「うん」

     「別れ話が出てきたときには、私は自分には人を愛する力がないのかと悲しくなった」

     「うん」 

     「しかし、ヒトには愛する力がある。私は妻を愛すことができる。私には愛する力があるのだ。そう言い聞かせながら、私は自分を常に肯定的に捉える努力をするようになった。まあ、実際、、人生にはドラマにならない部分の方が多いわけで、様にならないこともいっぱいあるのだ。だけど・・・」

      (あ、負けた。だまされた。こいつ、碁盤の上ではとんでもない詐欺師だぜ)
      
      「私には人を愛する力がある。人間には愛する力があるのだ」

     (うーん、偉いやつではあるんだけどね)
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